心臓コース

心臓CT検診

心臓CT検査では、心筋梗塞の原因となる冠動脈の異常を見つける事ができます。心臓の血管(冠状動脈)の検査では従来は入院が必要な心臓カテーテル検査が必要でしたが、高機能CTの出現により5分程度の検査で検査することが可能になりました。この検査の出現で、心臓の症状がない人の冠状動脈の検査が容易となり、心筋梗塞の症状が出る前に、未然に病気を発見し治療を開始することが可能になりました。この検査は陰性感度と陰性特異度が高い検査です。つまり、この検査で異常がない場合、より高度な精密検査を行っても異常が認められないと考えられます。心臓CT検査で異常を認めなかった場合は、今後3〜4年程度は心筋梗塞を起こす危険性はかなり低いと考えられます。
一方、異常所見が見つかった場合は、専門医での精密検査を依頼する事になりますが、精密検査の結果、異常を認めない場合もあります。このような事例は、冠動脈に石灰化(動脈硬化の最終状態)を認めた症例に多くあります。このような石灰化症例が本検査のウィークポイントとされています。
この心臓CT検査ではヨードを含む造影剤を使用して検査を行います。造影剤を使用した際には、造影剤が流れた範囲が「熱く」感じ、ちょうど熱い風呂に浸かっているような状態になります。また、しばらくしてから痒みや蕁麻疹を認める場合もありますが、時間とともに軽快していきます。症状が強い場合はお薬を使用します。また、ごく稀ではありますが0.1%程度に、造影剤ショックを起こし治療が必要となる場合もあります。そのような際は、十分な治療を行います。
腎臓の機能の低下した人には出来ない場合があります。
正常の冠動脈CT画像狭心症の冠動脈CT画像
正常の冠動脈CT画像狭心症の冠動脈CT画像
左冠動脈前下行枝に強い狭窄が発見されました。

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