がん検診

①肺CT検査

通常の診療のためのCT検査の約5分の1の被ばく線量となるようにX線の出力を落としてCT撮影を行います。X線出力を落とすとCTの解析能力が低下しますが、肺がんの検診としては、十分な画像を得る事ができます。
CT検診では大きさが5mm程度の腫瘍まで確認する事ができます。通常の胸部X線検査では腫瘍の大きさが2cmを超えてこないと見つからない場合が通常です。肺CT検査では微小肺がんと言われる1cm以下の肺がんを発見できます。しかしながら、腫瘍が小さくなればなるほど、その腫瘍が悪性のものであるか良性のものであるか判断するのは難しくなります。良性・悪性の判断のため、精密検査が必要となる場合があります。また、小さいがんでも病気として進行している場合もありますので、注意が必要です。比較的小さな腫瘍が見つかった場合は、定期的な検査が必要となる場合があります。
CTの検査で全く問題がない場合は、現時点で確認できる腫瘍がないということが言えます。しかしながら、現在確認できないほど小さい腫瘍がCT検査で確認できるまでに大きくなるまでは、3年程度かかると言われております。従って、3〜4年に一度はCT検診を受ける事をお勧めします。
肺がんは死亡率の高いがんですが、胃がんと同じように早期の肺がんは治すことができます。

小型肺がんのCT画像

小型肺がんのCT画像
右肺に直径6mm程度の小さな腫瘤が発見されました。

②大腸CT仮想内視鏡検査

通常の診療のためのCT検査の約2分の1の被ばく線量となるようにX線の出力を落としてCT撮影を行います。X線出力を落とすとCTの解析能力が低下しますが、大腸がんの検診としては、十分な画像を得る事ができます。
大腸CT仮想内視鏡検査では大きさが5mm程度の腫瘍まで確認する事ができます。しかしながら、腫瘍が小さくなればなるほど、その腫瘍が悪性のものであるか良性のものであるか判断するのは難しくなります。良性・悪性の判断のため、精密検査が必要となる場合があります。また、小さいがんでも病気として進行している場合もありますので、注意が必要です。比較的小さな腫瘍が見つかった場合は、定期的な検査が必要となる場合があります。また、便塊や便汁、大腸ヒダに隠れて小さな腫瘍が見逃される事も考えられます。大腸CT検査で重要な事は、大腸から便塊や便汁を十分に排泄しておく事です。そのため、前日から下剤を使用した処置が必要です。
大腸腫瘍の確定診断には、大腸内視鏡検査を行う必要があります。また、肺CT検査と同様ですが、現在確認できないほど小さい腫瘍がCT検査で確認できるまでに大きくなるまでは、3年程度かかると思われます。従って、3〜4年に一度はCT検診を受ける事をお勧めします。

大腸ポリープの大腸仮想内視鏡CT画像

腸ポリープの大腸仮想内視鏡CT画像
大腸(上行結腸)に大きなポリープが発見されました。

③胃内視鏡検査

苦痛の少ない経鼻内視鏡検査を選択することも可能です。

④大腸内視鏡検査

お尻から内視鏡を入れて大腸を観察する検査です。ポリープなどの異常があった場合は、組織を検査してがんの有無を検査する事が可能です。痛みや不安が強い場合は鎮静剤を使用することもできます。

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